包茎について調べていて、よく見かける言葉「亀頭包皮炎」 陰部がかゆいけど、なかなか人に相談しづらい、病院に行った方がいいか分からない、、そんな方もいるのではないでしょうか。
「亀頭包皮炎ってどんな病気なの?」
「亀頭包皮炎はどうやったら治るの?」
男性がなりやすいといわれている亀頭包皮炎についての問題を全て解説します。
この記事を読めば、亀頭包皮炎についての理解が深まりますので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
亀頭包皮炎とは
亀頭包皮炎は名前のとおり、ペニスの亀頭や包皮の部分に炎症が起こってしまう病気のことを指します。
ペニスに炎症がおこるため、男性特有の病気であり、赤みやかゆみを伴うことが多いです。
亀頭包皮炎になる原因は?
亀頭包皮炎の概要についてお話してきました。
では、亀頭包皮炎になる原因には何があげられるでしょうか?
- 洗いすぎ
- 性交渉・マスターベーション
- 包茎
があげられます。詳しく見ていきましょう。
(1)洗いすぎ
ペニスにかゆみや赤みが生じており、陰部を清潔に保とうとし、せっけんやボディーソープなどで強く擦る人がいます。
しかしこれは、かゆみ・赤みの原因となる汚れを落とすというよりは、かえって粘膜を傷つけてしまい炎症がさらに悪化します。
もし、かゆみや赤みなどの症状が出ても、ペニスをゴシゴシ洗ったりせず、シャワーのお湯で洗い流す程度にしましょう。
(2)性交渉・マスターベーション
①性交渉
亀頭包皮炎は免疫力が低下しているとき、性交渉したパートナーがすでにガンジタ膣炎にかかっている場合にガンジタ性亀頭包皮炎にかかりやすいといわれています。
性交渉後にペニスがかゆくなったり、痛み、白いブツブツなどが出てきたりした場合には、カンジタ性亀頭包皮炎をはじめ真菌感染症にかかっている可能性がありまので、早めの受診をおすすめします。
またガンジタなどの真菌以外にも、性交渉に感染しやすいヘルペスウイルスやヒトパピローマウイルスなどへのウイルスも亀頭包皮炎を発症しやすくなる原因となります。
②マスターベーション
人間の手には黄色ブドウ球菌、大腸菌、レンサ球菌など多くの細菌が着いています。
手洗いをせず、細菌がたくさんついた手でマスターベーションを行うと、亀頭や包皮に細菌がはいり亀頭皮膚炎になりやすくなります。
(3)包茎
包茎の場合は亀頭が包皮に常に覆われているため、亀頭包皮炎の原因となる菌が繁殖しやすくなっています。
また恥垢という垢もたまりやすく洗い落としにくいため、包茎の割合が多い子どもも発症しやすいです。
亀頭包皮炎の種類は?
ここまで亀頭包皮炎の原因についてお話してきました。
では亀頭包皮炎にはどんな種類があるのでしょうか。
- 細菌性
- 真菌性
- ウイルス性
詳しく解説します。
(1)細菌性
ブドウ球菌、大腸菌、レンサ球菌などの細菌が原因となるのが細菌性亀頭包皮炎です。
細菌性の亀頭包皮炎では亀頭と包皮が赤く腫れること、さわると痛みを感じやすい点が特徴です。
症状が進んでいる場合には、膿や排尿痛(おしっこをするときに痛みを感じること)を生じることもあります。
(2)真菌性
真菌性亀頭包皮炎と呼ばれる場合の多くはカンジタ属というカビ(真菌)が繁殖して起こる場合が多いです。
真菌性の亀頭包皮炎の場合、亀頭部分の赤い腫れ、強いかゆみが生じやすいです。
最悪の場合、膿によりただれたような状態になったり、皮むけが起こりやすくなります。
(3)ウイルス性
性交渉などによってヘルペスウイルスに感染するウイルス性亀頭包皮炎の場合は、亀頭と包皮に水泡のようなぷつぷつが出てくることがほとんどです。
亀頭包皮炎の症状は?
ここでは
- 亀頭包皮炎の主な症状
- 原因菌別の症状
についてお話しします。
(1)亀頭包皮炎の主な症状
亀頭包皮炎の主な症状は、炎症により赤みやかゆみ、さわった時の痛みです。またしびれや皮むけが伴うこともあります。
亀頭や包皮で炎症が強くなると、腫れたような状態になり、膿が出てくることもあります。
(2)原因菌別の症状
亀頭包皮炎の症状は、原因の菌によって異なる場合があります。
そのため、主な症状が分かれば培養検査をしなくても感染している菌をある程度想定することもできます。
細菌性亀頭包皮炎の場合は、炎症の赤みが強い傾向にあります。
症状が進行すると腫れもでてきて、黄色みのある膿が出てくることもあります。
ガンジタ性をはじめとする真菌性亀頭包皮炎の場合には、カスがでてきたり、ペニスのかさつきが目立つ傾向にあります。
また強いにおいや痒みも伴う場合があるのが特徴です。
亀頭包皮炎の検査・診断
主に亀頭包皮炎の診断は患者の経過を含めた問診と赤み、ただれなどのペニスの状態を確認する視診を行います。
また症状の程度によっては、皮膚や粘膜から検体を採取して原因菌を特定する培養検査や血液検査、尿検査をして最終的な診断をすることがあります。
亀頭包皮炎の治療は?なおらないってほんと?
ここまで亀頭包皮炎の症状や診断についてお話してきました。
では亀頭包皮炎はどのように治療するのでしょうか?
- 細菌性亀頭包皮炎
- 真菌性亀頭包皮炎
- ウイルス性亀頭包皮炎
に分けて説明します。
(1)細菌性亀頭包皮炎
細菌性亀頭包皮炎は抗生物質の塗り薬で治療します。
炎症の程度によっては炎症を抑える効果のある弱いステロイド剤を混ぜて処方させることもあります。
症状が進行し、亀裂やびらんが見られる場合には抗生物質の飲み薬が処方されることが多いです。
(2)真菌性亀頭包皮炎
真菌性亀頭包皮炎は主に抗真菌薬の塗り薬を使って治療します。
細菌性亀頭包皮炎と同様に、弱いステロイド剤を混合することがあります。
(3)ウイルス性亀頭包皮炎
ヘルペスウイルスなどのウイルス性亀頭包皮炎の場合、抗ウイルス薬が処方されます。
治癒が遅い場合には塗り薬が処方されることもあります。
亀頭包皮炎をなおすためには、原因菌を突き止め、それに合った治療をすることが大切です。
薬局で塗り薬を買ったけど治らない、、という方は病院に受診することをおすすめします。
亀頭包皮炎になりやすい人は?
では亀頭包皮炎になりやすい人はどのような人でしょうか?
- 包茎
- 免疫力が低下している
- 糖尿病
ひとつずつ詳しく説明します。
(1)包茎
先ほどお話ししたように、包茎の人は包皮が亀頭に覆われているため、菌が繁殖しやすいです。
そのため陰部を清潔に保つことが難しく、亀頭包皮炎になりやすいといわれています。
(2)免疫力が低下している
疲労やストレス、不規則な生活は免疫機能が低下しやすいため、細菌感染が起きやすいです。
そのため不規則な生活やストレスの多い生活を送っている人は、免疫機能が衰えやすく亀頭包皮炎になりやすいため注意が必要です。
(3)糖尿病
糖尿病と診断されている方も亀頭包皮炎になりやすいといわれています。 糖尿病は身体の末梢期間(末端)に血液が行き渡りにくいため、陰茎部にも血液をはじめ、栄養が行き届きにくくなるためです。
そのため、ペニスの免疫力も低下し、細菌やカンジタ菌などの侵入を防ぎきれなくなり、繁殖しやすくなってしまうのです。
亀頭包皮炎を治療する場合、ほとんどの場合は泌尿器科での診断・治療が可能になりますが、糖尿病のコントロールは糖尿病の専門治療をしてくれる病院に行かれることをおすすめします。
亀頭包皮炎にならないために注意すること、やっておくことは?
最後に亀頭包皮炎にならないために、注意することは何があげられるでしょうか?
- 洗いすぎない
- 性病検査を受ける
- 包茎手術を受ける
があげられます。
詳しく見ていきましょう。
(1)洗いすぎない
亀頭包皮炎になりやすい人の中で最もやっていると思われるのがペニスの洗いすぎです。 陰部がかゆいため、強く擦って洗ったり、ボディソープをつけてごしごし洗うのはかえって症状を悪化させます。
ボディーソープなどは粘膜付近を洗うには刺激が強く症状が悪化してしまう可能性があります。
そのため陰部を清潔に保つには、シャワーなどお湯で軽く洗い流す程度で大丈夫です。
(2)性病検査を受ける
真菌性の亀頭感染症の場合、性交渉により感染する場合が多いです。
症状が改善しても原因菌は完全になくなっているとは限りません。
性病検査を必ず受け、菌が消滅しているか確認しましょう。
またカンジタやクラミジアなどの性感染症の場合は、自分だけではなくパートナーも感染している可能性があります。
パートナーも検査を受け、治療を受けることにより、さらなる感染(ピンポン感染)を予防することができるため、恥ずかしくてもパートナーに必ず報告し相手へ検査を促すようにしましょう。
(3)包茎手術を受ける
包茎手術は覆いかぶさっている余分な包皮を切除し、亀頭が露出できるようになるため菌の繁殖を防ぐことができます。
また陰部も清潔に保ちやすくなり、汚れも洗い流しやすいです。
包茎手術は見た目やにおいの改善だけでなく、このようなペニスに関わる病気も予防することにつながります。
亀頭包皮炎などの陰部に関わる病気を繰り返している人は包茎手術を受けることをおすすめします。
まとめ
今回は亀頭包皮炎について詳しく解説しました。
いかがだったでしょうか?
亀頭包皮炎はかゆみや赤みがあるためできるだけ避けていきたいですよね。
皆さんも日ごろのケアなど見直してみてはいかがでしょう?